Question

【Chrome】flags設定とおすすめ機能20選

Chromeのflagsを有効にすると、試験運用版の機能を利用することができます。

● 対象OS:Windows10、Windows11

flags(試験運用版の機能)とは?

Chromeには、多くの隠し機能(試験運用版の機能)が用意されてます。flagsを有効にすることで、標準では利用できない実験的な機能が利用できます。

flagsの中には、実用的で、便利なものも用意されています。

これらの機能を有効にするには、flagsの設定ページを開きます。表示されたリストのプルダウンメニューで、Enabled(有効)/ Disabled(無効)を切り替えるだけで設定できます。

但し、flagsのページはすべて英語表記で、説明も簡略化されています。本記事の内容を参考に、使ってみたいflagsを探してみてください。

Chromeの試験運用版の機能で出来ること

Chrome

実験的な機能(flags)を有効にすることで、先進的な機能をいち早く試すことができます。

Chrome flags設定

flagを利用するには、アドレスバーに chrome://flags/ と入力し、表示されたページで、機能を個別に有効化できます。

flag 機能

機能が期待したものではなかったり、動作が不安定になった場合は、いつでも無効にできます。

ポイント

flagsは、試験的に用意されている機能です。そのため、正式な動作保証がされていません。機能によってはChromeの設定が失われたり、セキュリティに影響を及ぼす可能性があります。flagsによる影響を理解した上で、有効化してください。

操作方法

本Q&Aでは、多数用意されたflagsの中から、おすすめの機能をいくつか紹介しています。機能の有効化の方法と併せてご覧ください。

step1 Chromeのflagsを有効にする

flags(実験的機能)を有効にするためには、各機能ごとに設置されたプルダウンメニューから、[Enabled(有効)]、[disabled(無効)]および その他の動作を選択します。Windowsを複数のユーザーアカウントで利用している場合、有効化したChromeのflagsは、アカウントごとに反映されます。

1 Chromeのアドレスバーに chrome://flags と入力してEnterキーを押します。

chrome flags アドレスバーに入力

アドレスを入力して[Enter]を押します。

2 表示されたflagsの中から、有効にしたい項目のプルダウンメニューをクリックします。

chrome flags プルダウンメニューをクリック

プルダウンメニューをクリックします。

ポイント

[Relaunch]ボタンをクリックするとChromeが再起動され、設定が有効になります。設定を元に戻したいときは、[Default]または[Disabled]を選択するか、リセットしてください。

3 表示されたメニューの中から[Enabled]または[Enabled XXX]*を選択します。

chrome flags Enabledを選択

[Enabled]を選択します。

*flagsによりプルダウンメニューで選択できる項目は異なります。

4 画面右下に表示された[Relaunch]ボタンをクリックします。

Relaunchをクリック

[Relaunch]ボタンをクリックします。

step2 Chrome flags のおすすめ機能20選

(1)Chromeの機能を拡張するflags

はじめに紹介するflagsは、Chromeの機能を拡張して、Webブラウジングをより便利にしてくれるものです。特にタブやサイドパネルのflagsの中には、便利な機能が多く用意されています。

ヒント ヒント:利用できるflagsは、Chromeのバージョンにより異なります。また、バージョンにより、標準で実装されている機能もあります。

Overlay Scrollbars(Chromeのスクロールバーをオーバレイで表示する)

Chromeでオーバーレイスクロールバーの実装を有効化します。(スクロールバーがページ内に表示されるようになります)。これによりページの表示幅が少し広がり、デザイン性も向上します。

機能を有効にしたいときは、Overlay Scrollbarsのプルダウンメニューを[Enabled]に設定してください。

リンク chrome://flags/#overlay-scrollbars

Overlay Scrollbars

スクロールバーの領域が消え、スクロールバーがページの上にオーバーレイ表示します。

Auto Dark Mode for Web Contents(ページをダークモードで表示します)

Chromeで開いたWebページを、ダークモードで表示します。ダークモードにはいくつかのテーマが用意されており、プルダウンメニューで後ろに[with ○○○○]と書かれた項目を選択することにより、ボタンやラベルなどのコンテンツの色を変更することができます。

機能を有効にしたいときは、Auto Dark Mode for Web Contentsを[Enabled]または[Enabled with XXXX]に設定してください。

リンク chrome://flags/#enable-force-dark

chrome flags Auto Dark Mode for Web Contents

ページをダークモードで表示します。

Tab audio muting UI control(タブのミュート切り替えを簡単にします)

タブに表示されるスピーカーアイコンをクリックして、音声を素早く消音(ミュート)できます。タブで音声のオン/オフを切り替えができるので、消音のためにページを開く必要がなくなります。

機能を有効にしたいときは、[Enabled]に設定してください。

リンク chrome://flags/#scrollable-tabstrip

chrome flags Tab audio muting UI control

アイコンをクリックする度に、音声のオン/オフを切り替えできます。

Tab Scrolling(Chromeのタブをスクロールできるようにします)

タブが画面に収まらなくなったときに、タブの右端に矢印ボタンが表示され、タブをスクロールできるようになります。タブは、マウスを使って左右スクロールすることも可能です。

機能を有効にしたいときは、[Enabled]または[Enabled - XXXX]に設定してください。

リンク chrome://flags/#scrollable-tabstrip

chrome flags Tab Scrolling

タブを多数表示して利用するユーザーに最適です。

Tab Hover Card Images(タブにマウスカーソルを合わせるとプレビューが表示されます)

タブにマウスカーソルを合わせると、ページのプレビューがカード形式で表示されます。設定のプルダウンメニューで[Enabled]を選択すると、カードのテキスト位置がプレビュー画像の上に、[Enabled alternate hover card format]を選択すると、テキストが下に表示されます。

機能を有効にしたいときは、[Enabled]または[Enabled alternate hover card format]に設定します。

リンク chrome://flags/#tab-hover-card-images

chrome flags Tab Hover Card Images

設定により、カードのテキスト位置を、プレビュー画像の上 または 下に移動させることができます。

Tab Groups Save(タブグループを保存します)

タブグループを右クリックしたときに、メニューに[グループを保存する]という項目が追加され、タブグループを保存できるようになります。保存したタブグループを再表示したいときは、履歴に表示されたタブ名をクリックして開きます。

機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。

リンク chrome://flags/#tab-groups-save

chrome flags Tab Groups Save

タブグループを保存できるようになります。

Fuzzy search for Tab Search(タブ検索であいまい検索を有効にします)

タブ検索を実行するときに、あいまい検索を有効にします。あいまいのレベルは調整することが可能で、small、medium、largeの中から選択することができます。

機能を有効にするには、[Enabled]または[Enabled Fuzzy level XXX]に設定します。

リンク chrome://flags/#tab-search-fuzzy-search

chrome flags Fuzzy search for Tab Search

タブ検索をよく利用するユーザーに最適です。

Password notes in settings(パスワードにメモを追加できるようにします)

Chromeに保存されたログインユーザー名とパスワードに、メモを追加登録することができるようになります。メモを追加するには、Chromeの設定を開き、[自動入力]>[パスワード マネージャー]とクリックして、パスワードの編集画面を開いてください。

機能を有効にしたいときは、[Enabled]に設定します。

リンク chrome://flags/#password-notes

chrome flags Password notes in settings

サインイン情報をメモとして記録できます。

Fill passwords on account selection(アカウント選択後にパスワードを自動入力します)

Chromeでパスワードが保存されたページのサインイン画面を開いたときに、パスワードが自動入力されるのを停止します。パスワードを入力するには、テキストボックスをクリックしたときに表示されるアカウント名の選択を必要にします。

機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。

リンク chrome://flags/#fill-on-account-select

chrome flags Fill passwords on account selection

アカウント名を選択した後に、パスワードが自動入力されます。

Search web in side panel(ページ内テキストの検索結果をサイドパネルに表示します)

ページ内のテキストを選択して右クリック >[Googleで ○○○ を検索]をクリックすると、通常は新しいタブで検索結果を表示しますが、Search web in side panelを有効にすることで、選択したテキストの検索結果をサイドパネルで表示します。

機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。

リンク chrome://flags/#search-web-in-side-panel

chrome flags Search web in side panel

例えば、分からない単語の意味を調べたいときに、サイドパネルで確認できます。

Side panel webview(サイドパネルでWebページを表示します)

Side panel webviewを有効にすると、サイドパネルでWebページを表示できるようにします。(デフォルトでは、Chromeの隠しゲームが起動します)サイドパネルでページを開くときは、パネル内のアドレスバーにURLを貼り付けてください。

機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。

リンク chrome://flags/#side-panel-web-view

chrome flags Side panel webview

サイドパネルでWebページを開くことができます。

Desktop Screenshots(Chromeでスクリーンショットを撮影します)

Chromeにスクリーンショットの機能を実装します。スクリーンショットを撮影するには、アドレスバー内にある[共有]アイコンをクリックし、メニューから[スクリーンショット]を選択してください。また、flagsの[Desktop Screenshots Edit Mode]を有効(Enabled)にすると、撮影したスクショを編集できるようになります。

機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。

リンク chrome://flags/#sharing-desktop-screenshots

chrome flags Desktop Screenshots

[ダウンロード]ボタンをクリックすると、保存されます。

Quick Commands(コマンドでChromeを操作できるようになります)

Chromeをコマンドで操作できるようになります。コマンドを入力するインターフェースは、[Ctrl]+[Space]キーを押すと開くことができます。また、キーワードを入力すると、該当するアクションコマンドを検索できます。(一部のコマンドは日本語に対応しています)

機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。

リンク chrome://flags/#quick-commands

chrome flags Quick Commands

キーボード操作のみで、各種アクションを実行できます。

Enable download bubble(ダウンロードの進行状況をバブル表示にする)

Chromeでファイルをダウンロードしたときに、ダウンロードの進行状況を、Microsoft Edgeのようなバブル表示(ウインドウの右上にウインドウで通知)に切り替えることができます。

機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。

リンク chrome://flags/#download-bubble

chrome flags Enable download bubble

ダウンロード通知を、EdgeやSafariなどの他ブラウザと同じ形式にします。

Touch UI Layout(ChromeのUIをタッチパネル向けに最適化します)

有効にすると、Chromeのデザインがタッチパネル搭載PC向けに最適化されます。この機能はタッチパネルが搭載されていないPCでも有効です。1.ウインドウが常にフルスクリーンで表示されます(ウインドウ表示はできません)2.ツールボタンやアドレスバーの表示サイズが大きくなります。

機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。

リンク chrome://flags/#top-chrome-touch-ui

chrome flags Touch UI Layout

常にフルスクリーンで表示したいときや、ツールばーを大きく表示したいときに有効です。

History Journeys(履歴のジャーニー機能を有効にします)

履歴のジャーニー機能を有効にすると、閲覧した履歴やページ遷移を関連するサイト単位でまとめて表示することができます。また、Side panel Journeysを有効(Enabled)にすると、サイドパネルでジャーニーを開くことができるようになります。

機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。[Enabled All Supported Locales]を選択すると、すべての履歴を対象とします。

リンク chrome://flags/#history-journeys

chrome flags History Journeys

サイト単位でページの閲覧履歴を確認することができます。

(2)Chromeを高速化させるflags

Chromeのページ表示速度やダウンロードなどを高速化させるflagsの紹介です。これらの機能を有効化することで、Chromeのパフォーマンスが向上する可能性があります。ですが、環境によっては正しく動作しない場合もあります。有効化によりChromeの動作が不安定になった場合は、いつでも無効にできます。

Smooth Scrolling(ページのスムーズスクロールを有効にします)

スムーズスクロールを有効にすると、マウスでページをスクロールしたときに、ページの描画が滑らかに表示されます。

機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。

リンク chrome://flags/#smooth-scrolling

GPU rasterization(画像描写のパフォーマンスを向上させます)

GPUを使用してWebコンテンツをラスタライズするように設定します。有効にすることで、ページ表示のパフォーマンスが向上する可能性があります。ページ内のボタンやラベル、画像などの表示が乱れる場合は、無効にしてください。

機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。

リンク chrome://flags/#enable-gpu-rasterization

Parallel downloading(ファイルの並行ダウンロードを有効にします)

ファイルの並行ダウンロードを有効にすることで、同一ホストからのダウンロード数を増やし、ダウンロード速度を向上させます。

機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。

リンク chrome://flags/#enable-parallel-downloading

Closed Tab Cache(閉じたタブのキャッシュを有効にします)

閉じたタブのキャッシュを有効にします。この機能により、閉じたタブを開き直したときに、ページを素早く再表示できるようになります。(実験的な機能であるため、有効にすると問題が発生する可能性があります)

機能を有効にするには、[Enabled]に設定します。

リンク chrome://flags/#closed-tab-cache