スリープとは、PCの状態を保持したまま、システムを停止させ、省電力状態にする機能です。一定時間、PCを操作しない状態が続くと、スリープへ移行し、消費電力を抑えます。
スリープは、パソコンの電力消費を抑えために有効な機能です。ですが、PCで何らかの処理中のとき、スリープさせたくない場面もあります。また、会社支給のPCだと、スリープ移行時間が極端に短く設定され、煩わしく感じることさえあります。
Windowsをスリープさせない方法は?
スリープを無効化したい場合、システムの電源設定を変更してください。それにより、パソコンをスリープさせないように変更することができます。また、アプリを使ってスリープを無効化することもできます。PowerToysの「Awake」や「Sleep Preventer」は、スリープ無効化の専用アプリです。これらのアプリは、システムの制限により、電源設定が変更できないときに有効です。
パソコンをスリープをさせない方法は色々あります
パソコンをスリープさせたくない場合、システムの電源設定を変更します。スリープの設定はデフォルトで、バッテリー駆動時15分、電源接続時30分です。
一時的にスリープを無効化させたい時、PowerToysの Awake が便利です。タスクバーに追加されたアイコンから、スリープを停止できます。
スリープ機能の無効化のため、アプリを利用する方法もあります。本記事では、スリープ停止アプリ「Sleep Preventer」を利用した方法を紹介します。
公開日: 2022/04/19 / 最終更新日: 2022/04/19 / 著者:まきばひつじ / この記事をシェアする
パソコンをスリープさせないようにする
システムが自動で省電力モードに移行しないよう、スリープを無効にします。通常、スリープを停止するには、システムの電源設定を変更します。しかし、会社支給のパソコンの場合、システム管理者により変更が制限されている場合があります。そんな時は、アプリを使うとで、Windowsをスリープさせないようにできます。
(1)Windowsのスリープ設定を解除する
システムの電源設定で、パソコンをスリープにさせないようにする方法です。Windows10、Winodws11は、デフォルトでスリープ機能が有効です。そのため、一定時間なにも操作しない状態が続くと、自動でスリープ状態へ移行します。もし、パソコンを常に起動させたい時は、本ステップの手順に沿って、スリープを無効にしてください。
1 (スタート)>[設定]>[システム]とクリックします。
[システム]を開きます。
2 メニューの中から[電源とスリープ]をクリックします。
[電源とスリープ]をクリックします。
3 スリープの項目にある プルダウンメニュー* をクリックします。
プルダウンメニューをクリックします。
*ノートPCやタブレットの場合は、[バッテリー駆動時]と[電源に接続時]の2つの項目があります。
4 表示されたメニューの中から[なし]を選択します。
[なし]を選択します。
一定時間、無操作の状態が続いた時に、ディスプレイの電源が切れないようにしたい(画面を暗くさせない)場合、[次の時間が経過後、ディスプレイの電源を切る]の項目も なし に変更してください。
5 ノートPCの場合は、同じ手順でもう一つの項目も[なし]に変更します。
[なし]に変更します。
*ノートPCやタブレットの場合は、[バッテリー駆動時]と[電源に接続時]のそれぞれの項目を なし に変更してください。
1 (スタート)>[設定]>[システム]とクリックします。
[システム]を開きます。
2 表示された項目の中から[電源とバッテリー]をクリックします。
[電源とバッテリー]をクリックします。
3 電源とバッテリー画面に切り替わったら、[画面とスリープ]をクリックします。
[画面とスリープ]をクリックします。
4「XXXにデバイスをスリープ状態にする」にある プルダウンメニュー* をクリックします。
プルダウンメニューをクリックします。
*ノートPCやタブレットの場合は、[バッテリー駆動時]と[電源に接続時]の2つの項目があります。
一定時間、無操作の状態が続いた時に、ディスプレイの電源が切れないようにしたい(画面を暗くさせない)場合、[次の時間が経過した後に画面の電源を切る]の項目も なし に変更してください。
5 表示されたメニューの中から[なし]を選択します。
[なし]を選択します。
6 ノートPCの場合は、同じ手順でもう一つの項目も[なし]に変更します。
[なし]に変更します。
*ノートPCやタブレットの場合は、[バッテリー駆動時]と[電源に接続時]のそれぞれの項目を なし に変更してください。
コントロールパネルからスリープを無効にする
スリープの無効化は、コントロールパネルから設定することもできます。コントロールパネルの電源設定では、オリジナルの電源プランを作成したり、PCの省電力設定をより細かくカスタマイズすることができます。
コントロールパネルからスリープを無効にする方法
❶[スタート]>[Windows システムツール]>[コントロールパネル]*1と順番にクリックして、コントロールパネルを開きます。
❷[システムとセキュリティ]>[電源オプション]とクリックして電源オプションを開き、[コンピューターがスリープ状態になる時間を変更]をクリックします。
❸コンピューターをスリープ状態にする の項目にある プルダウンメニュー をクリックして、表示されたメニューの中から[適用しない]を選択*2します。
- *1Windows11の場合は、[スタート]>[すべてのアプリ]>[Windowsツール]>[コントロールパネル]とクリックして開いてください。
- *2ノートPCの場合は、[バッテリ駆動]、[電源に接続]それぞれの項目を 適用しない に変更してください。
省電力を無効にしても、直ぐにスリープになるときは?
スリープ移行時間を なし に設定しても、すぐにスリープへ移行してしまう場合があります。そんな時は、コントロールパネルの電源設定で、システム無人スリープ タイムアウト を変更してください。
システム無人スリープ タイムアウトの設定項目はデフォルトで非表示です。そのため、設定を変えるには、レジストリの書き換えが必要です。下記の手順でレジストリを変更し、スリープタイムアウトを設定してください。本記事では、レジストリの変更をregコマンドを使って実行する方法を紹介します。下記のコマンドをコピーして、PowerShellに貼り付けてください。
「システム無人スリープタイムアウト」を表示するためのコマンド
reg add HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Power\PowerSettings\238C9FA8-0AAD-41ED-83F4-97BE242C8F20\7bc4a2f9-d8fc-4469-b07b-33eb785aaca0 /v Attributes /t REG_DWORD /d 2 /f
システム無人スリープタイムアウトを設定する方法
❶[スタート]右クリック >[Windows PowerShell(管理者)]*1とクリック。システム無人スリープタイムアウト の表示コマンドを実行します。
❷[スタート]>[Windows システムツール]>[コントロールパネル]*2>[システムとセキュリティ]と開き、[電源オプション]を開きます。
❸[プラン設定の変更]>[詳細な電源設定の変更]とクリック。[スリープ]内にある[システム無人スリープタイムアウト]の値を変更します。
- *1ユーザーアカウント制御が表示されたら、[はい]をくりくしてください。また、Windows11の場合は、[スタート]右クリック >[ターミナル(管理者)]とクリックして開いてください。
- *2Windows11の場合は、[スタート]>[すべてのアプリ]>[Windowsツール]>[コントロールパネル]とクリックして開いてください。
(2)Awake を利用する
Awakeは、Microsoft社のアプリ「PowerToys」に含まれる機能です。Awakeを使うことで、スリープ機能を無効化することができます。アプリがインストールされていない場合は、Microsoft ストアから入手してください。
1 PowerToysを起動し、メニューの中から[全般]をクリックします。
[全般]をクリックします。
2 外観および動作 の項目にある[起動時に実行]のスイッチをオンにします。
[起動時に実行]をオンにします。
3 画面左のメニューの中から、[Awake]をクリックします。
[Awake]をクリックします。
4[Awakeを有効にする]にあるスイッチをオンにします。
[Awakeを有効にする]をオンにします。
5[モード]の項目にある プルダウンメニュー をクリックします。
プルダウンメニューをクリックします。
6 表示されたメニューの中から、[無期限に起動したままにする]を選択します。
[無期限に起動したままにする]を選択します。
タスクバーからAwakeを制御することもできます。
Awakeが常駐している場合、タスクバーの通知領域にアイコンが追加されます。タスクバーのアイコンをクリックすると、簡単にモードを切り替えできます。
- - Off(Keep using the selected Power plan):Windowsのアクティブな電源プラン設定を有効にします。
- - Keep awake indefinitely:無期限に起動したままにします。
- - Keep awake temporarily:一時的に起動したままにします。
Awake(PowerToys)をインストールする
Awakeは、Microsoft社の無料アプリ「PowerToys」に収録されている機能の一つです。スリープ無効化する Awake 以外にも、ファイル名を一括変更する PowerRename や画像を任意のサイズに変更する Image Resizer などの便利な機能が収録されています。
PowerToysは、Microsoftストア または GitHub のページから無料でダウンロードすることができます。PCにインストールされていない時は、下記の手順を参考にインストールしてください。
Awake(PowerTosy)をインストールする方法
❶[スタート]>[Microsoft ストア]とクリックし、Microsoftストアを起動します。
❷画面上部にある[アプリ、ゲーム…]と書かれた検索枠に、PowerToys と入力して検索します。
❸[インストール]または[入手]ボタンをクリックして、PowerToysをインストールします。
(3)Sleep Preventer を利用する
スリープを無効化するアプリは他にもあります。このジャンルで、有名なアプリには「Sleep Preventer」や「マウスふるふる」などがありますが、ここでは「Sleep Preventer」を使った方法を紹介します。英語アプリですが、レジストリの書き換えもないので、おすすめのアプリです。
Sleep Preventerをインストールする
Sleep Preventerは、SOFTPEDIA から無料で入手できます。下記の手順を参考に、アプリをインストールしてください。
2[Softpedia Secure Download(XX)]*をクリックします。
[Softpedia Secure…]をクリックします。
*ダウンロード元サーバーは、US、EU のどちらを選択しても構いません。ダウンロードが開始されるまでに時間がかかる場合があります。
3 ダウンロード完了の通知が表示されたら、[ファイルを開く]*をクリックします。
[ファイルを開く]をクリックします。
*画面は、Microsoft Edgeです。
4 Sleep Preventer(.exe)をデスクトップなど適当な場所に展開*します。
ファイルを適当な場所にコピーします。
*展開するときは、Sleep Preventer(.exe)をデスクトップなどにドラッグしてください。
アプリ をアンインストールしたいときは、展開したファイルをすべて削除してください。レジストリの書き換えはないので、ファイルの削除のみで構いません。
Sleep Preventerを実行してスリープを無効化する
Sleep Preventerを使えば、ワンクリックでスリープを無効化できます。また、タイマー機能を使って、指定した時間のみ、パソコンをスリープさせないようにすることもできます。
1 Sleep Preventer をダブルクリックして、アプリを起動します。
[Sleep Preventer]を起動します。
2 アプリが起動したら、[Prevent Sleep]ボタン*をクリックして、スリープを無効化します。
[Prevent Sleep]をクリックします。
*ボタンをもう一度クリックすると、機能を停止できます。
Sleep Preventerには、いくつかの実行オプションが用意されています。また、スリープ停止中は、アプリ画面を閉じても、タスクバー(通知領域)にアイコンが追加されるので、素早く設定を切り替えることができます。
- - Allow display to sleep:ディスプレイのスリープを許可します。
- - Timer:タイマー機能を使って、スリープを無効化する時間を指定します。タイマーは、期限なし(Infinite)、5 分、10分、20分、1時間、2時間から選択できます。
Sleep Preventer
タスクバーから切り替え可能。無料のスリープ無効化アプリ
「Sleep Preventer」は、SOFTPEDIA(英語サイト) で入手可能なフリーウェアです。レジストリの書き換えもなく、exeファイルのみで動作します。アプリは英語版のみですが、シンプルな画面構成なので、誰でも簡単に操作できます。正式サポートされていませんが、Windows10、11でも問題なく動作します。
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