DirectX診断ツールでバージョンを確認することができます
はじめに
PCゲームなどのアプリは、高いグラフィック性能を必要とするため、PCがDirectXに対応している必要があります。Windows10、11には標準でDirectX診断ツール(dxdiag.exe)というアプリがインストールされており、インストールされているDirectXのバージョンや各機能の対応状況を確認することができます。
DirectX(ダイレクトエックス)とは:ゲームなどのアプリが、ビデオやサウンドを制御できるようにするためのコンポーネントのこと。
【DirectXのリリース状況】
DirectXの現在の最新バージョンは12 Ultimateです。Windows7以降、DirectXは以下のようなバージョンがリリースされています。DirectX 11 | Windows7 および Vista SP2 プラットフォーム更新プログラム向けにリリースされたバージョン。高精細な2D描写を可能とするDirect2Dを含む。2009年リリース。 |
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DirectX 11.1 | Windows8向けにリリースされたバージョン。Windowsランタイムの対応のほか、Direct2Dの強化が図られている。2012年リリース。 |
DirectX 11.2 | Windows8.1向けにリリースされたバージョン。Tiled Resourceを実装。2013年リリース。 |
DirectX 11.3 | Windows10に対応したバージョン。Direct 11系の最新バージョン。Raster Ordered Viewなどを実装。2015年リリース。 |
DirectX 12 | Windows10以降に対応したバージョン。よりローレベルでハードウェアを直接制御できるように進化。2015年リリース。 | DirectX 12 Ultimate | Windows10(May 2020 Update以降)、Windows11に対応。DirectX Raytracing1.1、Variable Rate Shadingなどを実装。2020年リリース。 |
公開日: 2022/08/10 / 最終更新日: 2022/08/10 / 著者:まきばひつじ / この記事をシェアする
STEP1 DirectXのバージョン・対応状況の確認
本記事では、DirectX診断ツール(dxdiag.exe)を使ったDirectXのバージョン確認方法と、診断ツールで各機能の対応状況を確認する方法を紹介します。
(A)DirectXのバージョン確認
DirectXのバージョンを確認するには、OS標準で搭載されているDirextX 診断ツール(Dxdiag.exe)を利用します。
1[スタート]ボタンを右クリックします。
2[ファイル名を指定して実行]をクリックします。
3 名前の欄に dxdiag と入力します。
dxdiag
dxdiag と入力します。
4 [OK]ボタンをクリックします。
[OK]ボタンをクリックします。
5 確認メッセージが表示されたら[はい]*ボタンをクリックします。
[はい]ボタンをクリックします。
*[はい]をクリックすると、WHQLデジタル署名を確認することができます。
6 インストールされているDirextXのバージョンが表示されました。
DirectXのバージョンが表示されました。
ワンポイント
Windows10・11で、DirextXを最新バージョンに更新するには Windows Update を実行します。Windows Updateは自動で開始されますが、手動で行うこともできます。
【Windows Updateを手動で開始する方法】
- [スタート]>[設定]とクリックします。
- [更新とセキュリティ]*をクリックします。
- [更新プログラムのチェック]ボタンをクリックします。
*Windows11の場合は、[Windows Update]をクリックします。
(B)DirectX診断ツールの見方
DirectX診断ツールでは、インストールされているDirectXのバージョン以外にも、DirectXの各機能の対応状況や対応する入力装置の確認をすることができます。
DirectX診断ツールを使った、各項目の見方は以下の通りです。
【ディスプレイ】タブ
[ディスプレイ]タブでは、PCに搭載されているグラフィックボード または 内蔵GPUの DirectX対応状況を確認することができます。
- 【DirectXの機能】
- - DirectDraw アクセラレータ:使用可能 または 使用不可 で表示さされます。
- - Direct3D アクセラレータ:使用可能 または 使用不可 で表示さされます。
- - AGPテクスチャ アクセラレータ:使用可能 または 使用不可 で表示さされます。
- - DirectX Ultimate:使用可能 または 使用不可 で表示さされます。
【入力】タブ
[入力]タブでは、DirectXに対応した入力装置(ゲームコントローラーやキーボード、マウスなど)を確認することができます。
- - DirectInputデバイス:DirectX対応デバイスの一覧が表示されます。
ワンポイント
DirectXの各機能(項目)の概要は以下の通りです。使用不可と表示されている場合、ディスプレイドライバを更新することで有効(使用可能)になる場合があります。
【参考】ディスプレイドライバの更新方法
ディスプレイドライバは、Windows Update または 以下の方法で更新することができます。
- [スタート]ボタンを右クリックします。
- [デバイスマネージャー]をクリックします。
- [ディスプレイ アダプター]の項目の左横にある△をクリックします。
- 表示されたディスプレイアダプタ名を右クリックします。
- [ドライバーの更新]をクリックします。
- [ドライバーを自動的に更新]をクリックします。
DirectX診断ツールに DirectX12 Ultimate の項目がないときは
ワンポイント
DirectX診断ツールにDirectX12 Ultimateの項目が表示されていない場合、Xbox Game barを使ってDirectX12 Ultimateの対応可否を確認することができます。
【Xbox Game barでDirectX12 Ultimate対応を確認する方法】
- キーボードの+[G]キーを押して、Xbox Game barを起動します。
- [(設定)]ボタンをクリックします。
- メニューの中から、[ゲーム機能]をクリックします。
- グラフィックスの項目で DirectX12 Ultimate の対応可否を確認します。